「ASAKAアートスクール一番の魅力は校長先生の笑顔」
保護者が書き残したこの一文は、長文のレビューの締めに置かれていた。小学生造形クラスに通う保護者が記した感想は、授業内容や子どもの成長ぶりを丁寧に綴ったあと、最後にこの一言で着地する。「どんな時も子どもたちを笑顔で受け止めてくれる」——学校長・二藤規朗氏への言及が、教室の雰囲気を間接的に伝えている。1993年に埼玉県朝霞市で開校したASAKAアートスクールは、彫刻家・画家・音楽家・漫画家などの専門家が指導にあたる美術・音楽の複合教室で、現在も幼児から大人まで幅広い年齢層を受け入れている。
二藤学校長は東京芸術大学大学院彫刻専攻修了の彫刻家で、二科展では特選・二科賞・会友賞を受賞、文化庁主催の現代美術選抜展に招待出品された実績を持つ。共立女子大学生活芸術科の講師も務めており、教育と作家活動の両方を続ける人物だ。
造形と音楽を「別科目」にしない幼児クラブの設計
幼児クラブは1才からのうさぎクラス(月額8,000円)、3・4才のひつじクラス(月額8,500円)、5才のきりんクラス(月額8,700円)の3段階があり、造形クラスや音感クラスとのペア受講も設定されている。授業は音楽家と造形作家によるセッション形式で、「作る、描く、奏でる、動く」をひとつの時間の中に組み込む独自プログラムが軸だ。音を感じながら踊ったり、素材をさわって色を作ったりと、感覚の境界をゆるやかにほぐす授業が積み重なっていく。
「音感クラスで音を感じることを実感しているようで、家にあるキーボードを音を確かめながら触るようになりました」という保護者の報告は、授業の外への広がりとして印象的だ。
自由制作クラスで使う道具はノコギリ、金槌、電動ドリル
中学生以上を対象にした自由制作クラスでは、デッサンによる描写から企画・制作・プレゼンテーションという流れを持つデザインワーク、さらにノコギリや金槌、電動ドリルを使った立体造形まで手がける。「美術という枠にとらわれずに広い意味での造形を、より専門的な知識や要求に応えながら」という方針のもと、授業で出会う仲間とのコミュニケーションも重視されている。受講料は中学生9,900円、高校生10,500円、一般11,500円(月額)。
音大受験を目指す中学生向けには、音高受験科としてソルフェージュ(年額131,400円〜)、副科ピアノ(年額208,000円)、作曲(年額273,700円)が設けられており、「何を勉強したらよいか」という段階からの相談も受け付けている。
朝霞駅3分、9クラスを持つ30年以上の教室
埼玉県朝霞市仲町2-2-19のリンクスビル2階が拠点で、東武東上線・朝霞駅東口から徒歩約3分の場所にある。池袋から準急で約20分という距離は、都内からも通いやすい。受付は火〜金曜10:00〜19:00、月・土曜10:00〜17:00で体験予約はウェブでも受け付けており、問い合わせ番号は048-468-6565だ。
「ゲームより、リアルに自分の手を使って何かを描いたり作り出したりすることに関心があるのでしょう」——小学4年生の娘を持つ保護者がさらりと述べたこの言葉は、教室で積み重なった経験が日常の興味の向き先を変えていることを示していて、自然と記憶に残った。


